面子
ブラウン&レヴィンソン(1987)によるポライトネス理論は、ゴフマンGoffman(1967)による「フェイス」 つまり面子の概念をポライトネスにおける重要な 概念の 1 つであるととらえ、この面子との関係から ポライトネスの概念を説明するものである。
それに よると、人間には皆、面子というものがあり、望ましい人間関係を維持するために、それぞれが自身の面子だけでなく互いの面子を保持しようとし、面子を脅かす行為を互いに避けようとする。それがポライトネスであり、人間的に普遍的なものである。
ゴフマンは、社会的現実を構成する人と人との対面的相互行為をドラマトゥルギィ
(演劇論的方法)の視角から考察した社会学者として知られている。この観点からすれば
、対面的相互作用は、社会という舞台の登場人物たちがその役柄を相手役や観客に向け
て効果的に演じ、舞台で進行するショーや劇が破綻せぬようさまざまな気配りと技が駆使
されるプロセス、として分析される(『ゴッフマンの社会学」 行為と演技』石黒毅訳、誠信書房)。
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